2008-01-01から1年間の記事一覧

CIRQUE DU SOLEIL III

キャリア形成: メリハリ型 vs. 総花型 ビジネスの本質をうまくとらえた価値曲線、ここではメリハリ型と総花型を人材価値に当てはめ、キャリア形成の指針となるよう視覚化を試みた。 ビジネスリーダーのキャリアタイプ whatを考えるのがトップ、howを考えるの…

CIRQUE DU SOLEIL II

その他の特徴 1) キャッシュフロー経営: 前売りチケット制 前売りチケット制なので、手元に現金を確保でき、次のショー開発や人材獲得に振り向けられる。新たなショー開発のたびに必要な資金調達のわずらわしさから解放され、コンテンツ開発に注力。Dell モ…

CIRQUE DU SOLEIL I

Dralion(ドラリオン)、Alegría(アレグリア)、Quidam(キダム)・・・、10/1に日本初の専用劇場が浦安市に誕生し、日本でも注目をあびるシルク・ドゥ・ソレイユ。世界210都市で公演、累計7,000万人以上の動員実績を誇るパフォーマンス集団で、サーカス界…

決断力II

決断力以外で参考になった表現も抜粋。 将棋の醍醐味 勝つのは1点差でいい、10点も大差をつけて勝つ必要はない。常にギリギリの勝ちを目指している方がむしろ確実性が高くなる。 集中力 水圧に体を慣らしながら潜るように、集中力も徐々に深めていかねばなら…

決断力I

今回は、私が心がけている決断までのプロセスを羽生義治さんの著書「決断力」に照らして、ちょっことコメント。両者の「決断力」の定義を比較しようという試み。 私の定義 思考: 本質、長期、多面 (問題の本質をつかみ、長期的視点に立って、プラス・マイナ…

権力の源泉とは

人事関連の話をしたついでに「権力」についてちょこっと考察。Wikipedia によると権力とは、何らかの物理的強制力の保有という裏づけをもって、他者をその意に反してでも服従させるという、支配のための力。ではそのパワーの源泉は何なのか、分解したのが下…

Branded Ingredient Strategy

1980年代、Coca-Cola と PepsiCo 急成長のカギを担った低カロリー炭酸飲料、その甘味料アスパルテーム(日本ではパルスイート)が今回の主な題材。特許を保有するニュートラ・スウィート社(後に化学大手モンサント傘下へ)が、いかにして商品全体の一部に過…

言志四録

人間学シリーズの第2弾は、佐藤一斎の「言志四録」。その中でも何度も登場する「志」を中心に要約。 志とは 『人は須らく自らを省察(せいさつ)すべし。「天何の故にか我が身を出生し、我をして果たして何の用にか供せしむる。我れ既に天の物なれば、必ず天の…

修身教授録 III

感謝の心 人生の意義を知るには、何よりもまずわが身自身が、今日ここに人間として生を与えられていることに対し、感謝の念が起こらねばなりません。自分がこの世の中へ人間として生まれて来たことに対して、何ら感謝の念がないということは、つまり自らの生…

修身教授録 II

立志・真の志とは 私は人生の真の出発は、志を立てることによって始まると考えるものです。古来、真の学問は、「立志を持ってその根本とす」、と言われているのもまったくこの故でしょう。人間はいかに生きるべきか、人生をいかに生き貫くべきであるかという…

修身教授録 I

今回からは人間学シリーズ。ブログでは「徳育」「研鑽」というカテゴリーに分類。初回は、大阪天王寺師範学校 (現・大阪教育大学) で「修身科」を担当した森信三先生の講義をまとめた『修身教授録』。時代は昭和12-14年。物事の本質を学生相手に平易かつ端的…

長期的視点とダム経営 II

ダム経営 「ダムのように内部留保を貯め、資金ショートしないように備える」という松下幸之助のじいちゃんの有名な経営理念。ある講演会で、聴衆から「ダム経営の理念は分かったが、具体的にどうやったらできるのか」との質問に対し、幸之助のじいちゃんは一…

長期的視点とダム経営 I

会計学の授業で扱ったケース、建設・鉱山・産業機械メーカーの老舗Harnischfeger社。シクリカル業界特有の低迷が長期化。1982年に倒産寸前まで追い詰められたが、2年後の84年に大幅黒字を計上。見事再生を果たし、その後も好決算を発表。88年には時価総額が8…

教訓

現在の金融市場で吹き荒れている問題の本質は、投資銀行モデルに代表される「過剰なリスクテイク(リスク管理の弱さ)」と、かなり割安な水準にまで到達しているはずなのに疑心暗鬼がもたらす買い手不在のサブプライム市場、つまり「信頼性(情報の非対称性…

日米比較

今や余剰資金の面で逆転した感のある日米の大手金融機関。商業銀行 (JPモルガン・チェース vs. 東京三菱UFJ) と投資銀行 (Goldman Sachs vs. 野村證券) についてROEを比較したのが下表。いずれも多業種に進出しているので、正確な比較は困難だが、際立つのが…

レバレッジとは

1年前にまとめたサブプライム問題の本質。結構好評だったこの分析、簡単に言うと、 変動金利型のサブプライムローンが、証券化という手法によって健全な証券の一部に進入しその存在を希釈化させ、グローバル化によって世界に拡散、レバレッジによって破壊力…

サブプライムI

今回は、紙面で最もホットなサブプライム問題、三連チャン!

黒字化までの道のり

オリンピックにちなんで日米それぞれを代表するネット企業の業績を比較。日本代表は、ヤフー、楽天、ミクシーに対し、アメリカはGoogle, Yahoo!, Amazon, EBay。日米を比較して際立つのが黒字化までの期間。1年目から黒字のEBayを除き、IPOで資金調達するま…

経営陣から学んだこと

創業者Omar Omarは数ヶ月に一度、各部門の空いている席に移動し、そこで仕事をします。各部門内で交わされる会話を聞いて理解を深めること、実際に機能しているか自分の目で確認すること、従業員との親睦を図ること、が目的とのことです。私の机は、インター…

サマーインターン情報

サマーインターンでシリコンバレー注目株AdMob の日本進出の手助けをした縁から、ブログを通して影ながらAdMobの情報提供をすることに。詳細はこちらを参照。http://d.hatena.ne.jp/MobAdMob/ AdMob について 広告主(広告代理店)と広告を載せたいサイト運…

Mobile Internetの今後

長々とした5回シリーズも今回が最後。いやしモードが必要な方はこちら: http://pocky.jp/cm/pocky_radio/index.html 2008年はインターネットマシーン元年 08年2月の決算発表会でSoftBank 孫さんが発した「2008年はインターネットマシーン元年」。インターネ…

ネットの普及がもたらす価値観の変化

ムダを排除して付加価値を創出 「原材料に付加価値をつけていくプロセスだけを抽出し、それ以外は排除する」というリーン生産方式。「贅肉がとれた」を意味するLean(リーン)を用いて命名されたが、トヨタ生産方式の発明者 大野耐一氏の言葉を借りれば、「…

顧客データが生み出す価値

従来モデル: マスメディア+属性ターゲティング 消費者が購買に至るまでの過程を示すAIDA。知らない客に注目してもらい (Attention)、興味を持ってもらい (Interest)、欲しいと思ってもらい (Desire)、買おうと思ってもらう (Action) 一連のプロセス。広告主…

オープンソースのバリューとは?

APIを公開してオープンソース化する巨大潮流。そのバリューは何なのか、バリューを生み出す二つの基軸、顧客のWTP (Willingness to Pay) を押し上げる方向と、提供者側の生産コストを押し下げる方向に分けて本質にせまってみた。 生産コスト押し下げ要因: Le…

「アプリケーション」プラットフォームの時代へ

今回は、ウェブサービスを説明する上で欠かせない4要素、「インフラ」、「プラットフォーム」、「アプリケーション」、「コンテンツ」、を使って歴史的経緯を追った縦比較、他の産業との横比較、今後の展開を中心に日本への波及という観点からクロスボーダー…

Network Externality

ネットワーク外部効果(ネットワーク外部性)とは、ネットワーク的な性質を持ったサービスや製品における経済的特性のひとつで、「利用者が増えれば増えるほど、そのサービスや製品の利用者全体の利益・利便性が向上する」、という特性。Externalityとは経済…

東芝の敗因II

容量の意義 過去の戦いの教訓として、「似たような時期に似たような商品が出た場合、容量の大きいほうが最終的には勝つ」という法則。それが今回も当てはまった。 ビデオデッキ: VHS vs. ベータ戦争 VHSの勝因として、ファミリーメーカー数が多かった、レン…

東芝の敗因I

以下3つの主要因について考察。 ワーナーの鞍替え 小容量 $99という価格設定 なぜワーナーはBD陣営に寝返ったのか? 規格が一本化されず、HD-DVD とBD 勢力が拮抗している状況下では、関ヶ原の合戦同様、消費者を含む利害関係者の多くは傍観者で、下図Aの状態…

東芝HD-DVD撤退

固執の原因: 東芝 vs. ソニー 既存DVD規格の権利を持ち、その延長上に新しい規格を作り上げたい東芝 (HD-DVD陣営) と、新しい技術で新規格を狙うソニーなどBlu-ray Disc (BD) 陣営との固執。旧式の技術の延長にある新規格と、新しく技術を擁立した新規格との…

オープンソース化の源泉

前回、Amazon を例に紹介したオープンソース化。具体的には、誰もがサイト(島)の資源を使ってお金もうけできるよう自らの頭脳部「商品データ」の全てをわかりやすく公開(APIを公開)。それによりAmazonは、何もせず勝手に島の売れ筋商品をわかりやすく表…