アイディアを生み出す組織「IDEO」

前回の「アイディアを生み出す方法」に続き、今回はアイディアを生み出す「組織」。世界トップクラスの「発想する会社」で、カリフォルニア州パロアルトに本拠を置くデザインコンサルIDEO。ビジネススクールでも、innovation や革新製品を生み出す組織論など…

アイディアを生み出す方法

前回の先見性に関連して、今回はアイディアの生み出し方・・・ アイディア: 既存要素の組み合わせ 名著「アイディアのつくり方」いわく、「アイディアは既存要素の組み合わせである」。その過程は下記の5つで、天与のひらめきと思われがちな発想も、1-2 のよ…

直観と先見性 II

直観を磨くには 直観が優れている方は、無意識のうちにツボに相当する本筋を捉えられる。今回の夫婦げんかでは、 多くの感情から-> 敵対的な感情に注目-> 中でも「防衛、はぐらかし、批判、軽蔑」の4つ-> とりわけ男女差がない「軽蔑」にズームイン。 つまり…

直観と先見性 I

概ね「現状」の問題解決や対応が得意な左脳・論理思考タイプと、「将来」のリスク回避や機会発見など予見が得意な右脳・直観タイプの2つに分かれる。変化が激しく乱気流の世界では、とりわけ先見性が企業の生死を分ける。今回は、私の人生を通じた主要課題の…

ネット系ビジネスモデル-III

陣形の組み方 (仕組みの差別化) ネットの世界では、単独で戦う局地戦ではなく、ネットワークでつながった企業群の総合力が決め手。ダイエーの価格訴求-> セブンイレブンの価値訴求-> ネット世界では「ネットワーク価値」訴求の時代へ。 バリューチェーン (垂…

ネット系ビジネスモデル-II

利益の生み出し方 「利益= 売上(価値) -費用(機会損失コスト)」なので、売上を上げるか、コストを下げるかの2通り。売上を上げるには、顧客に利用してみたいな、買いたいなと思わせるバリューを提供しなければならないが、その本質は差別化。そして、differe…

ネット系ビジネスモデル-I

今回はネット系ビジネスに関し、ビジネスモデル、利益の生み出し方、製品の売り方、陣形の組み方、持続可能な仕組みについて、基本事項のほか他の業界からも引用し、頭の整理用として簡潔にリストアップ。主な切り口は、自社、顧客、ライバル、サポーター、…

孫の二乗の兵法 改訂版-III

4. 将の心得 1) 信: 約束を破らない-> ある行動に出ることで相手の信頼を裏切らないか 「巧詐は拙誠に如かず (巧みな言葉で偽って人を欺こうとするよりも、下手でも誠意を示すほうが、ずっと相手に響く) -by 韓非子」 2) 義: 正しいことを行う-> 会社のため…

孫の二乗の兵法 改訂版-II

3. 戦略 1) 一: 圧倒的No.1になれる分野のみ進出、一瞬でもいいからトップに立つと勝つ意欲が芽生え、常に勝ち続ける社風へ-> 負け犬根性の打破 「(漫画家の卵たちを前に) 君たち、一流の漫画家になりたかったら、一流の本を読んで、一流の映画を見て、一流…

孫の二乗の兵法 改訂版-I

私の好きな公式は、京セラ創業者 稲盛和夫さんの「人生の方程式: 結果 = 考え方×能力×情熱」 。そして、実体験を基に「孫子の兵法」を5x5の漢字でうまくまとめたなと感心したのが、SoftBank 孫さんの著書「孫の二乗の兵法」。 今回は、オリジナル「孫の二乗…

アプリのクラウド化-II

「アプリケーション」プラットフォームの時代へ 以前ふれた「インターネット大潮流-V」のように、主戦場は、”自力”で「コンテンツ」を囲い込む閉鎖的・小脳競争から、”補完者”の衆知を集め戦場をより大きな「プラットフォーム」に求めた開放的・大脳競争へ移…

アプリのクラウド化-I

世界の4大ネット企業、今のところGoogle 以外は各分野に特化して事業を展開中。そんな中、Googleは、SNS/ Facebookに対しソーシャルゲーム等の買収を活発化する一方、マイクロソフトに対しては、Google Apps を中心にクラウド連合軍でビジネスソフト陣地にな…

論点思考

元BCG日本代表 内田和成さんの著書より、問題解決では一つ一つ検討していくより、経験を基にした仮説から探りを入れたほうが効率的で、その訓練を日頃からせよと説く「仮説思考」に対し、今回は如何に問題を発見するかに重点をおいた「論的思考」。解決すべ…

倫理とは

倫理とは: 「人の間」が成り立つためのルール 倫理学者 和辻哲郎いわく、 もともと世の中、世間、人界を意味する漢語「人間」を、日本人は「ひと」をも意味する「人間」として誤って使ってきた。人間とは「人の間」的な存在で、相互に何らかの関係を持った間…

明治とは

「坂の上の雲」や「竜馬伝」など再び注目を集める明治。私の理解では、民法や刑法はフランス、海軍はイギリス、医学はドイツ、陸軍もフランス式からドイツ式へ、そして憲法もドイツを参考にするなど、「欧米先進国のいいとこ取り」をしたのが明治。あるいは…

効果的説得とは-III

応用編 1) グリンピースからのダイレクトメールとは 返報性のプレゼント: 絶滅が危惧される可愛らしい動物のステッカーをプレゼント-> 次はあなたが恩返しをする番 好意・類似性: ステッカーの端にはグリンピースのロゴ-> あなたもグリンピースの仲間 恐怖感…

効果的説得とは-II

3) 視覚化: 「目に見えない」ものをリアルに共感を呼び起こせ! 政府はエネルギー効率を上げるため、無料で家屋検査を提供したところ、申込者は多数いたものの、検査員のアドバイスに従ったのはわずか15%。政府から無利子ローンも提供されたのに。それは、改…

効果的説得とは-I

成功する説得戦術とは、「送り手の観点に同意するよう受け手の志向を方向づけると同時に、そこで提唱される行為に関する否定的な思考を妨げ、肯定的な思考を促進するもの」。簡単にいうと、「敵意を喪失させ、こっちに来たほうが得」 というような気にさせる…

コミュニケーション「聴く力・伝える力」-II

コミュニケーションの誕生 1) 視細胞の発達: クリアな視力 + 色別力 アフリカの熱帯雨林で生き延びた霊長類に起こった進化が、フォベアによる高い視力の獲得。フォベアは角膜の中で視細胞が集中している所で、その発達によりクリアな視力と色別力 (哺乳類は…

実例: Steve Jobs のプレゼンスキル

メッセージは伝えるものではなく、人を動かすもの。または、メッセージを受け止める側に話し手の希望通りの行動をさせること。視聴者の心に効果的に訴えるにはどうすればいいか、とても参考になるのが Steve Jobs の名人芸。 特徴は下記の3つでいわゆる階層…

コミュニケーション「聴く力・伝える力」-I

ネアンデルタール人が滅び、ホモ・サピエンス(クロマニヨン人)が生き残った主要因が、言語を操る能力差。自らの知識と経験を他者と共有することができるようになり、生涯をかけて獲得した知識も子孫へ伝えることが可能になった。 コミュニケーションは聴いて…

「愛情の本質」 慈悲とは、仁とは

相手の話を聞く達人にお坊さんがいるが、その吸引力の正体が「慈悲」。社員に生きがいを与える一つの方法が、愛情と感謝の心を持って存在価値を認め、声に出して伝えること。いずれにおいても愛情や慈悲などが重要。そこで今回は、「愛情」の本質に迫った。 …

こころの処方箋-III

善行を行う前に・・・善は微に入り 細にわたって行うべし 善行をしたいと思っている人達、何しろ善いことをしていると思っているため一番困るのが、近所迷惑について自覚が薄いこと。例えば、老人施設に訪れるボランティア。親切心から時折、過剰ともいえる…

こころの処方箋-II

結果が出ない場合・・・ものごとは努力によって解決しない 努力が報われなかった場合、努力不足と自分を責めがち。「努力すればものごとは解決する」という観念に縛られ、不必要に自分を苦しめていないか。何も努力せず、ただそこにいることが恐ろしいばかり…

こころの処方箋-I

心の置き所の続編として、臨床心理学者の河合隼雄 「こころの処方箋」から、いくつか抜粋。 不運を嘆く前に・・・100点以外はダメなときがある 平素から努力を続けているのに、大事なときになると不運に遭遇する人がいる一方、それほど努力していないのに好…

諫言する側・受ける側

大企業病でもふれたように、大企業であればあるほど悪い情報ほど上がってこないため、耳の痛い話をしてくれたり、広い視点からものを言ってくれたりする外部人脈を豊富に持ち、アンテナを高くする必要がある。大勢に対し異論を受け入れ・促し、失敗から学び…

悪口に耐える方法

人に最も不快感を与えるもの、それが悪口。諫言とは異なり、妬みや嫉妬の色彩が強い。臨床心理学者の河合隼雄 元文化庁長官いわく、「嫉妬とは、可能性の発露」。オレにだって同じことができるのに、と思うからねたましく感じる。他の人と違うことをしている…

相手を許す方法

許すことの難しさ: 間違いだと気づく理性と一貫性を保ちたい感性との格闘 = 人を許す前に 自分を許さなければならないから 例えば、「絶対に許さない!」とコミットメントすると、その一貫性を保ちたい圧力が内外からかかる。このように、ひとたび決定を下し…

怒りを静める・受け止める方法

人の悪口をいわないようにするため、私のこれまでの対処法は、私たちは言葉の反射鏡というようなものに取り囲まれていて、悪口をいうとそれが反射して自分に跳ね返ってくる因果応報という考え方。逆に良いことを言えば良いこととして跳ね返ってきて、運気も…

ZONE の世界-IV

ビジネス界でのZONE体験者 楽天 三木谷さんいわく、「トップアスリートともなれば潜在能力の80%くらいは開発されているだろうし、引き出した能力の70%くらいの実力をコンスタントに発揮しているに違いない。ところが、ビジネスの世界では潜在能力の10%程度し…