実例: Steve Jobs のプレゼンスキル

メッセージは伝えるものではなく、人を動かすもの。または、メッセージを受け止める側に話し手の希望通りの行動をさせること。視聴者の心に効果的に訴えるにはどうすればいいか、とても参考になるのが Steve Jobs の名人芸。
特徴は下記の3つでいわゆる階層構造。具体論とデモも添付。

  1. 聴衆へ伝えたいメッセージをtwitterでも伝播しそうなキャッチーなタイトルをつけ2-3個に絞り
  2. それぞれの主張をサポートする事例を3つあげ
  3. シンプルかつ分かりやすい比喩やデモを交えて、ストーリー性を持って記憶に残りやすく伝える階層構造
  • 全体の構想はアナログで: いきなりパワーポイントに書くのではなく、筋書きは紙やホワイトボードからスタート
  • 具体的なメリット訴求: 現状ではこれが問題-> それを解決するために我々は製品を開発-> それが実生活でどういうメリットがあるのかを具体化-> 衝動買いを喚起
  • 数値をイメージ化: 新旧の製品で実際にダウンロード比較して、「ほらね、速度は2倍」だよ。30Gバイトのipodについて、「音楽なら7,500曲、写真なら25,000枚、動画なら75時間分を持って歩けるレベル」と具体例を解説。
  • デモ: 「世界で最も薄いノートパソコン」を伝えるため、MacBook Airを大型の茶封筒から取り出す
  • 印象的な言葉: 「クール、すごい、びっくりするほど・・・」を連発することで、聴衆を魅了
  • 文字が極めて少なく、画像を効果的に活用
  • 講演時間はきっかり1時間
  • 練習: 自分をビデオで写して見直し、何度も何度も練習し、場数を踏む

a) iPhone


d) iMac (個人的には最高のプレゼン)

このプレゼン、とくに後半はまさにSteve Jobsの世界。聴衆と一体感を生み出すエンターテイナーの才能には脱帽。残念ながらYouTubeにはアップされていなかったので、CNETへのリンクでお楽しみ下さい。
Steve Jobs unveils latest iMac