ネット系ビジネスモデル-I

今回はネット系ビジネスに関し、ビジネスモデル、利益の生み出し方、製品の売り方、陣形の組み方、持続可能な仕組みについて、基本事項のほか他の業界からも引用し、頭の整理用として簡潔にリストアップ。主な切り口は、自社、顧客、ライバル、サポーター、時間軸。各役者が時空間を伴った舞台上でどう関わるのか。
まずは、ネット系ビジネスの収入源。概ね以下の3つで、それぞれが独立というわけではなく、広告と有料を組み合わせるなど、収益の多角化・安定化をはかる場合も多い。

1. 広告 (無料)

  • 特徴: 「売上=インプレッションxクリック率x広告単価」の構造上、数百万超のユーザーを集める必要がある。設備投資が膨大になるため、規模の経済を活用してコストを限りなくゼロに近づけないと勝ち残れない。
  • 具体例: Google検索、Yahooコンテンツ、SNS

2. 有料

  • 特徴: 基本的なサービスは無料で提供し、より優れた有料サービスへと誘導するフリーミアム(Freemium)型が主流。他にはいくつかのサービスをまとめて割安感を出すバンドルなど。広告やコマースの「フロー型」収入モデルと異なり、顧客からの収入が毎月入る安定した「ストック型」収入モデルが提供可。
  • 具体例: ゲームの武器などアイテム課金、保存容量を増やしたければ有料へアップグレード、ユーザー同士の通話は無料だけど電話機へは有料のskypeなど。プリンターやカミソリなど本体は安く提供し、インクや替刃など取替え品で利益を稼ぐモデルもこの部類。

3. コマース (中抜き・仲介料)

  • 特徴: 直接販売を除き、売上の数パーセントが収益となる仲介業や決済関連は、広告モデル同様「フロー型」なので、取扱額が生命線。薄利多売では、シェアを拡大させ規模の経済を追求しないと生き残りは困難。
  • 具体例: 楽天Amazonマーケットプレイス、広告代理店、カード決済