ZONE の世界-III

ZONEの世界を引き出す術 清水選手いわく、「ZONEの世界には、1シーズンに1回か2回、ここが勝負という時の試合に限ります。なにせ筋肉の消耗が激しいので」。超一流アスリートといえども、なかなかコントロールできないZONE。それを支配できるのが清水選手の…

ZONE の世界-II

筋肉破壊トレーニングとは 1) 壮絶なメニュー: (ほとんど息をせずに負荷をかけた自転車をこぐ無酸素運動トレーニングとは・・・) 全力でローラーをこぎ始めた。相当負荷が重いのか、最初から苦しそう。1分を過ぎたあたりから、苦しそうなうめき声が漏れ始め…

ZONE の世界-I

「艱難辛苦という試練を乗り越えるには」に関連して、今回は例え話としても分かりやすいスポーツ界の話題。「神の肉体 清水宏保」を中心に、超一流アスリートたちの極限の世界、幸福感「ZONE」と壮絶な練習「筋肉破壊トレーニング」を紹介。そして最後に、ビ…

艱難辛苦に耐える知恵

ガン告知を受けた患者の精神状態の推移を見ると、 ガン告知-> 何かの間違いでは/ あの先生はやぶ医者ではないかという「拒否・逃避」-> どこの病院に行っても同じ結果 -> 何も悪いことしてないのになぜ私なのという「怒り」-> 怒りの矛先が親族や病院スタッ…

平常心-II

教訓 谷川浩司: 創る喜びを得るには、壊す勇気が必要 これまでのスタイルが通用しなくなったり、勝てなくなってはじめて新しいことを求めるのが通常だが、それでは時遅し。不調時は、迷ったり、妥協したりしてマイナス思考になる一方、好調時はやる気もあり…

平常心-I

スランプ克服と関連して、多くの先人が唱える平常心。その心構えを紹介した後、スランプ克服と平常心から得た教訓を少しばかり披露。 谷川浩司さんいわく、「史上初の7冠をかけ挑んできた羽生義治さんとの王将戦。メディアの関心はもっぱら、史上初の7冠で、…

スランプ克服・脱出-IV

対処法: 対極が松井型 vs. 羽生型、その中間がイチロー型 通常は好不調の要因を自分の内部に求める。しかし、羽生さんは内的要因だけでなく、外的要因にまで言及。しかも、通常は直接操作できない外的要因のほうが対応しやすいとの感覚。「この形には絶対も…

スランプ克服・脱出-III

内的要因と外的要因: 羽生義治 棋士「時間の経過と共に生ずるズレを自覚」 戦型の流行り廃りが激しくなっている現代将棋では、自分の体調の良し悪しとは関係ない部分も重要。例えば、流行っている序盤の形が自分の将棋とうまく合っているかどうかなど。変化…

スランプ克服・脱出-II

自己変革: 50歳を目の前にして、悲願の名人位を獲得した米長邦雄「既存概念を捨てれば道は開ける」 長所を伸ばすこと、あるいは欠点を見ないこと。「まさかあんな相手に負けるとは・・・」と落ち込んでいるときこそ、勝った将棋を並べ「俺は強いんだ」と鼓舞…

スランプ克服・脱出-I

スランプとは 運動、勉強、仕事などの作業とは、見る・聞く・感じるなど感覚系学習によって得た入力情報を、手足・言葉・文章など運動系学習によってうまく出力できるかどうか、「インプットとアウトプット」の関係。これら入力・出力のうまい人々が、いわゆ…

老害を防ぐ「いぶし銀の叡智」

生きがい・働きがいに関連して、事業成功者が陥りやすいワナのひとつ、老害。それは、ある種の自己実現の変形。事業と趣味が混同して起こる悲劇ともいえる。心理学の視点から、老害を防ぐ「いぶし銀の叡智」を紹介。 老害とは 心理学的に見ると、幼い頃から…

生きがい・働きがいの本質-IV

4. 生きがい・働きがいの意味 最後に、生きがい・働きがいについて様々な角度から切り込んだ視点を紹介・・・ 1) クオリアの視点・・・脳が感じる生きがいとは 茂木健一郎さんいわく、「脳は常に苦しい刺激を求めている。だから、ハードルが高ければ高いほど…

生きがい・働きがいの本質-III

3. 生きがい・働きがいを与えるには 生きがい・働きがいの価値を再度見直すと、経営者・管理職にできることは、「君がいて本当に助かる」、「いつも気を使ってくれてありがとう」など、愛情と感謝の心を持って存在価値を認め、声に出して伝えること。そして…

生きがい・働きがいの本質-II

3) 意思決定の基準: 罪 vs. 恥 判断基準が神の地域では、他人はどうであれ神と私との「縦の関係」なので、「そんなことしたら 神様に叱られるよ、罰を受けるよ」。一方、判断基準が周囲の人々の地域では、人と人との「横の関係」共同体を重視するので、「周…

生きがい・働きがいの本質-I

経営学の大御所 ピーター・ドラッカーいわく、「経営とは、人を通して正しいことを行うこと」。その人を動かすには、金銭面、福利厚生、地位だけに頼っても限界がある。人の心のエネルギーは、多くの鉱脈の中に埋もれていて、新しい鉱脈を掘り当てると、これ…

死生観の本質-III

4. 青年士官の死生観:「敗れて目覚める、俺達はその先導になる、日本の新生に先駆けて散る」 兵学校出身者: 「国のため、君のために死ぬ。それでいいじゃないか。それ以上に何が必要なんだ。もって瞑すべきじゃないか。」 学徒出身者: 「君国のために散る…

死生観の本質-II

2. 組織経営学者 飯田助教授: 「死とは肉体という器の交換」 (スピリチュアルな視点から、詳細は「生きがいシリーズ」参照・・・) 死が自分の終わりでなく、「意識としての自分」という生命は永遠に存在し、生まれ変わりを繰り返していくと仮定すると・・・…

死生観の本質-I

密度= 質量÷体積のように、人生の密度= 実績÷人生。人生の密度を濃くするには、人生を有意義に過ごすには、まず分母の「人生という容器」を計ること。つまり、死という終点を再認識すること、何らかの死生観をもつこと。そうすれば、管理しやすい時間軸「一…

投資成功の秘訣

ムダを省く効用に関連して、投資成功の秘訣。それは、「損を最小限に抑えること = 冷静になること」。 相場の格言いわく、「半分損したら、それを取り返すには2倍にしなければならない」。だからこそ、投資成功者の共通点が、損を最小限に抑えること。一流の…

ムダを省く効用の本質

ビジネスでよく耳にする評語「バリューを上げよ」。何か付け足す方向に流れがちだが、価値を生まないムダを省くのも極めて有効な手段。今回は、一流の視点を紹介・・・ 岡部騎手いわく、「武豊騎手の最大の武器はミスをしないこと。騎手は、レース中に判断ミ…

長期的視点の本質

前回の「大局観」に続き、このブログの切り口であり目の付け所でもある「長期的視点」。今回はその本質について、一流の目線を紹介。長期的視点とは・・・ 古田敦也 名捕手いわく、「例えば松井選手のような打者には、外角低めなど長打されないコースに投げ…

大局観の本質

車の運転では、初心者ほど視点は近く、うまくなるにつれて遠くが見えるようになり、運転も安定する。ブレーキを踏む場合でも、前方との衝突を避けるため我々は後方を確認せず躊躇せずに踏み込むが、F1ドライバー レベルになると、後ろから追突されないか、サ…

「生きがいシリーズ」- II

3) 執念・情熱 = 心の治癒力 以前ふれた経営者にとって必要な要素「経営の本質II - 問題の本質情熱」。 イトーヨーカ堂会長 鈴木敏文さんいわく、「熱意を持っている人は、自分には分からないこと、できないことがあっても、人の協力を得ながら課題を解決し…

「生きがいシリーズ」- I

今回は、総計160万部超のベストセラー 組織経営学者 飯田助教授の生きがいシリーズ三部作、その集大成「生きがいの本質」。Know-how に終始した前二作、どのようにして生まれてきたかという仕組み-「生きがいの創造」、どのようにすれば生きがいを持つことが…

「左遷の哲学」-嵐の中でも時間はたつ

将棋棋士 中原誠 永世十段が無冠になった時、ある方から贈られた本が今回の題材「左遷の哲学」。 その中でも彼が感銘を受けた句が、以前逆境における身の処し方 で紹介した「風車、風が吹くまで 昼寝かな」。A級戦犯として文官で唯一絞首刑となった広田弘毅 …

Steve Jobs 伝える力-II

プレゼンスキル メッセージは伝えるものではなく、人を動かすもの。または、メッセージを受け止める側に話し手の希望通りの行動をさせること。視聴者の心に効果的に訴えるにはどうすればいいか、とても参考になるのが Steve Jobs の名人芸。特徴は、 黒を基…

Steve Jobs 伝える力-I

グロービズの堀学長に、リーダーシップで最も難しいのは何かと直接聞いたところ、答えは「コミュニケーション」で、克服法は場数を踏むしかないとのこと。今回は、卓越した伝達力をもつApple 創業者 スティーブ・ジョブズに注目し、印象的表現や画像を抜粋。…

「集中力」-谷川浩司

次は、史上最年少名人となり羽生義治さんのライバルでもある谷川浩司さんの著書「集中力」より・・・ 勝負を決める二つのポイント 将棋は悪い手を指した数で勝負が決まるのでなく、最後に悪い手を指したほうが負けるゲーム。相手のミスを待つわけではないが…

「不運のすすめ」-米長邦雄

二人の一流棋士から、易の原則「窮まれば変ず(陰陽転化の法則)」、「陰陽の二極性・相乗効果・バランス」に当てはまる表現を抜粋。まずは、日本将棋連盟会長 米長邦雄さんの著書「不運のすすめ」より、人生経験を積み重ねたベテランの味・・・ 勝った時、負…

「仮説→実行→検証」とは II

Critical Thinking 「仮説→実行→検証」, 「Inductive=>Deductive=>Anomaly」, 一連の流れの精度を高めてくれるのが、クリティカル・シンキング。極論すると、幼いころから人を疑う環境で育った方に身に付く素養。性善説に立つ私の弱点であり、かなり意識しな…