「仮説→実行→検証」とは II

Critical Thinking

「仮説→実行→検証」, 「Inductive=>Deductive=>Anomaly」, 一連の流れの精度を高めてくれるのが、クリティカル・シンキング。極論すると、幼いころから人を疑う環境で育った方に身に付く素養。性善説に立つ私の弱点であり、かなり意識しないと身に付かない考え方。でも問題解決には必須のスキル。その基本が下記4つ。

4つの基本姿勢

1) 目的は何か

ビジネス界の大御所ドラッカーいわく、「戦略的な意思決定において重要かつ複雑な仕事は、正しい答えを見つけることではない。それは正しい問いを探すことである。間違った問いに対する正しい答えほど、危険とまではいわないまでも、役に立たないものはない。・・・・したがって、意思決定において最初の仕事は、本当の問題を見つけ、それを明らかにすることである。この段階では、いくら時間をかけてもかけすぎるということはない。」

2) 事象の構造化 (MECE)

複雑に見えるものごとを「ムレなくダブリなく」あげ、要素間の関係を明らかにして、頭の中にツリーを描けているか?

3) 思い込みを疑え (思考のクセを見抜くコツ、とりわけ自分のクセを客観視)

  • 個人的価値観や過去の経験に基づきすぎていないか?
  • 思考が偏ってない? 二極性で発想してる? (e.g. ボトムアップ vs. トップダウン、マクロ vs. ミクロ、コスト削減 vs. WTPアップ)
  • いま自分はどんなフレームワークにはまっているのか?
  • いまこの思考パターンにはまっていることが、本当にいいのか?

4) 問い続ける

why, so what, true で循環させることで、論理の絆を強くしている?

  • why: 原因の発見
  • so what: 本質の追求
  • true: 論理の矛盾を確認

その他チェックポイント

1) 因果の取り違え

  • 原因と結果が逆じゃない?
  • にわとりと卵の関係に、因果関係をもちこんでいない?

2) Last straw

  • たまたま最後に起こったこと、たまたま目立ったことを、本質的原因と勘違いしてない?
  • e.g. 根本的原因が会社の度重なる不手際にも関わらず、たまたま電話にでた学生バイトさんの要領を得ない対応に、先方の怒りがついに爆発。過剰な荷物を背負わされ疲労困憊の馬に、1本の軽いわらを載せると馬が倒れてしまった場合、その軽いわらが原因だと勘違い。本質は過剰な荷物なのに。

3) 副作用・逆効果

  • 予期せぬ副作用を生まないか?
  • 逆効果ではないのか?