今後 I

近未来像

  • 意義: 利用から移住へ
  • 検索: ドキュメントから人間へ
  • ビジネスモデル(広告): Segment からOne to One へ
  • 価格破壊: 価格破壊の波が様々な分野へ波及、ビジネスコストが限りなくゼロへ
  • オープンソース化: 閉鎖的・小脳競争から開放的・大脳競争へ

デジタル人間

利用形態の推移から判断すると、現実の世界に身を置きニュース・画像・音楽・動画を楽しんでいた時代から、自分の分身をネット世界に住まわせ、そこで生活し経済活動も営む時代へ。デジタル化の対象が、文書・画像・音楽・動画などコンテンツから人間へ推移。おそらくその世界は、大きくわけて二つ。自分の分身そのものを介在させるサービス(有料・無料)と、誰しも弱みがあるのでバーチャルなもう一人の自分を作り出して介在させるサービス。

自分の分身

有料サービスでは、上司などについていって紹介してもらったプロセスをネットで完結(営業マンの移動コストを限りなくゼロへ)、ヘッドハンティング会社を介さない求人活動(ビジネスコストを限りなくゼロへ)、ビジネスなどで会った方がいい人を自動的に紹介・仲介(マッチングによる付加価値サービス)、などターゲットを企業や上昇志向の会社員に絞った質重視のサービス。

無料サービスでは、住人登録には身元確認が必要な条件下で(ネット上ではニックネーム表示)、あちこちのサイトで行っていた経済活動とSNSの機能を融合したサービス。例えば、家賃の振込み、株の売買、引越しの見積り、あらかじめ登録した条件を満たす住宅情報の通知、オークションの結果チェックに加え、住宅ローンや株取引など分野ごとに分かれたコミュニティで意見交換できるなど、一つの場所であらゆる活動が完結し (One stop)、類似商品を一覧比較でき (One table)、個別に対応してくれる (One to One)、3つのOne サービスを有機的に統合・提供できるサービスのみが生き残るはず。顧客の交渉力が高まっていくネットの世界では、一企業だけではこのようなサービスは提供できないので、同じ価値観に基づいた企業(島)がネットワークという橋でつながり、電脳という神経経路で島々の住人を緻密に結んだ経済圏が誕生。ネットワーク価値を訴求する時代へ。対象は、身元確認できないと不安に思う社会人で、主体は企業側が求める顧客層。

バーチャルな分身

この世界は、いわゆる「はまる」かどうかが生命線。様々なサービスが考えられるが、ネットの世界に移り住むという意味で、衣食住という観点から判断すると、「住」が重要な要素の一つになるはず。人間は、本能的に縄張り意識が働くのか、土地に対する欲求が強いようで、Google マップ内で月の土地獲得合戦があったほか、英国系のSecond Lifeが提供する仮想世界でも、人間が住むことが証明された。ただ、ネット上の土地なのでスイッチング・コストが低い。最終的には銀座の一等地のような、場所によって価値が異なる仕組みを作り上げ、ネット上の不動産オークション市場が誕生するレベルまで付加価値を高められるかどうか。それができれば、マイルなどのポイントと似たネット上の通貨を使う経済活動が生まれる。そこまで達しなくても、「あなたの友達の謙さんが映画「ラストサムライ」を5つ星評価しましたよ」をクリックすると、割引チケットになり、実際に映画を見た場合、友人の謙さんにもポイントが還元され、そのポイントがYahooオークションでも使えるとかなど。仲間を増やすだけでなく、経済活動を組み合わせた仕組みが必要。

無料サービスでは広告モデルになるので、対象を一般大衆に広げ登録住人の多さを競う量重視のサービス。主体は10-30代。この土地とネット上の共通通貨、またはビジネスとファイナンスSNS化が (mixi などは個人間)、Web 2.5 レベルの主役になるかも。