今後の動向

  • 時限爆弾: 多くのサブプライムローンは、借り入れ開始から3年程度経つと返済額が急増する仕組みなので(当初は金利のみ→数年後に元本の返済が加算、あるいは最初の数年間は金利負担ゼロ)、現在はブーム初期の03年後半に住宅を購入した人の問題が表面化。ただ住宅市場のピークは05年だったので、最大規模の時限爆弾は3年後の08年半ば頃にセット→米政府は5年間金利を据え置く緊急措置を発表、時限爆弾は5年程度先にリセット(本質的解決策ではなく、ただの問題先送り)
  • 買い手不在のマーケット(問題の長期化): 売りたくても買い手不在→ますます陳腐化+格付機関の格下げ=資産価値が下落→四半期決算ごとに多額の引当金を計上(その発表ごとに市場がマイナスの反応を示す一方、その損失処理のため決算前にどこからかの増資や金利引下げ期待などを受けて、楽観論が広がるなど、一喜一憂の展開「ボックス圏相場」)→買い手が表れ流動性が確保されるまで、数年間かかるとの見方が多数
  • 業界再編: 売却できずに保有し続けている金融機関、とりわけ預金をサブプライムがらみの証券化商品で運用していた銀行が、資産下落に耐えられず倒産・買収のターゲットに(e.g. 米Etrade銀行の預金運用の殆どがサブプライムがらみの証券化商品→WSJに問題が表面化→1日で株価が約60%も急落→その後もアナリストの相次ぐ格下げ→下落傾向)