失敗学

企業経営失敗の本質

これまで定説化されていた企業経営失敗の7つの俗説、最終的には経営トップの無能説では、なぜ「名経営者」が失敗するのか説明できない。今回はより普遍化した原因を探るため、6年にわたり約51社の大失敗事例を調査・研究した「名経営者はなぜ失敗するのか」…

敗戦の教訓 II

あの戦争は止められたか? 真珠湾攻撃がなくても、軍はいずれ手をあげていたはず。仮に天皇が戦争反対を口にしたとしても、「天皇のとりまきが悪い、天皇は彼らに洗脳されている、とりまきを殺して弟宮を皇位につけよう」と画策するほど、開戦時の軍部は誰も…

敗戦の教訓 I

大東亜戦争は我々にいくつかの問題提起をしてくれたが、その中でも失敗の本質は、「自己を客観視→自己否定→ 自己変革」であろう。その矢印への移動を妨げる多数の物理的・精神的障壁を様々な資料から教えてもらったが、最後はちょっと気になった事柄、「あの…

大東亜戦争とは一体何だったかのか? II

戦略: 戦術あって戦略なし 国家戦略(全社戦略): 軍事戦略(陸・海軍対立)+経済戦略+外交戦略=なし 軍事戦略(事業戦略): 山本ですら奇襲攻撃後の戦略なし 要因 合理性・客観性: 己と敵の分析結果が示す道を素直に受け止められず、論理性・客観性を欠いた…

大東亜戦争とは一体何だったかのか? I

経営戦略というものをひも解くと、「現状とビジョンとの間を埋めるのが戦略で、大きく全社戦略と事業戦略に分類できるが、その戦略には合理性・客観性と創造性・革新性の相反する要素が必要で、それらはリーダーシップによってのみ統合される」、とある。今…

軍部中枢内の力学

強行派への権力シフトの経緯 満州事変(石原独断): 関東軍参謀 石原莞爾の独断 日中戦争(石原参謀本部作戦部内で不拡大方針の石原部長のカリスマ性を持ってしても、拡大派の武藤課長に敗退(「石原将軍の満州での行動を見習い、その通り内モンゴルで実行して…

権力の縮図: 戦争の主導者とされる軍部とは誰?

下の図を見ながら・・・国務担当の「政府」と、軍事担当の「統帥」に明確な線引きがあった明治憲法下で、軍隊を動かす軍事権を持つ参謀本部や軍令部、そして予算の獲得など軍政権を持つ陸・海軍省、その中でも実際に軍を動かし戦略を決定する「作戦部」や、…