インターネット大潮流-I

私のブログにおける3大テーマ、「失敗学」、「インターネット・複雑系」、「徳育・研鑽」。その中でも海外の人にも知ってもらえるよう、スライドにまとめプレゼンを行ったのが、前回のバブル(失敗学)、そして今回のインターネット大潮流。徳育・研鑽は個人的要素が強いので不適。
前回同様、大局的視点から本質にせまったプレゼン資料は、下記からダウンロード可。PDF よりppt のスライド機能を使った方が、私のメッセージが伝わりやすいものの、それでも伝わりにくい部分もあるので、こちらでその資料をちょっこと解説。

Slide 3-5

  • 93 Mosaic: インターネットが生まれた年-> www閲覧ソフトMosaic は後のNetscape
  • 94 Yahoo: 人の英知が情報を整理した年-> 「人の手」でインターネット情報を整理
  • 95 Amazon: 商取引が変わった年-> 「全ての物を売る」という壮大な目標
  • 95 eBay: 物々交換が再開した年
  • 95 Netscape: 人々が目覚めた年-> IPOに驚嘆(公募価格の約3倍=IPO初日の新記録)
  • 96 Yahoo Japan: インターネットが日本で生まれた年
  • 97 Internet Explore: 巨人が動いた年-> Microsoft vs. Netscape ブラウザー戦争(Microsoftが「全ての経営資源をインターネットに集中」宣言)
  • 98 Google情報に民意が反映された年-> 人の介在を避け、「ロボット」が情報を整理
  • 99 Napster: 個人と個人・価値と価値が結ばれた年-> 当時は音楽を交換、違法性の問題
  • 00 Yahoo BB: 自由を手に入れた年-> 従量課金制から常時接続へ(アクセスの自由を獲得)
  • 01 iPod & iTunes: 新しいイノベーションが訪れた年-> インターネットを法的に正しい方向へ
  • 02 Blog: パーソナルメディアが生まれた年-> ジャーナリズムが全ての人に開放
  • 03 SNS & Wikipedia: コミュニティと共有知が生まれた年-> mixi, MySpace, Facebook
  • 04 Google IPO: 人類に知識が開放された年-> 「人類に知識を開放する」と宣言
  • 05 YouTube: ルールが変わった年-> マスメディアの基盤がゆらぎはじめた年
  • 06 MySpace: 人間がデジタル化された年-> ユーザー数100M突破
  • 07 Facebook: バーチャル・コミュニティが誕生した年
  • 08 Mobile: モバイルインターネット元年-> ユーザーがPCから携帯へシフト
  • 09 Social Graph: 人間関係が整理される年-> ネット上の人間関係がリンク

ここ数年の動向を見ると、著作権を侵害したサービスはことごとくつぶされ、YouTubeも閉鎖寸前まで追い詰められたが、ユーザー数の急拡大により結局つぶすにつぶせなくなった。つまり、20世紀の法律がインターネットのパワーに屈したという意味で、05年はルールが変わった年。06年は、MySpace の登録者数が1億人を突破、その成長速度3.5人/秒が世界人口の伸び2.5人/秒を超えたという意味で、人間がネット上に移住し始めた年。07年、Facebookの浸透で、自身をデジタル化してネット上で出会い、情報を交換し合い、経済活動を営む基盤ができたことで、バーチャル・コミュニティが誕生した年。そして、09年のテーマはネット上にあふれ出した人間関係を整理、後述する次世代ネット競争の大本命、データポータビリティを具現化する最初の年になるだろう。